携帯の短期解約で「ブラックリスト」入りは違法。総務省見解
総務省が、2023年2月28日(火)に、競争ルールの検証に関するWG(第39回)を開催したということです。
その中で、携帯の短期解約で「ブラックリスト」入りは違法だと、総務省が見解を出したとのことです。
携帯の短期解約で「ブラックリスト」入りは違法。総務省見解
短期契約の「ブラックリスト」入り
・ MNOの販売代理店等において、消費者に対し、「短期(例:3ヶ月以内、6ヶ月以内) 解約」を行うと、ブラックリストに入る(その解約した事業者のサービスを再度受けられなくなる)」旨の案内等が行われている、との相談が寄せられている。
通信事業法上の考え方
・ MNOは、いずれも認定電気通信事業者であり、電気通信事業法(昭和59年法律第86号)第121条第1項の規定により、「正当な理由」がない限り、役務提供を拒否することができない。
・ スイッチングコストが低減し、事業者変更が容易になっている中、サービスの利用意思がある者による「短期解約」は十分に考えられる。
⇒ 単に「短期解約を行ったことがある」という事実のみではサービスの利用意思がないとは言い切れない。
・ MNOは、仮に「短期解約」をされた場合でも、契約期間に応じた対価を得ることが可能。
⇒ 「短期解約」自体が電気通信事業者の利益を不当に害するとは言い切れない。
・ これらを踏まえれば、利用者が「短期解約を行ったことがある」という事実のみでは役務提供を拒否できる「正当な理由」には該当しない。
⇒ MNOにおいて、「短期解約を行ったことがある」ことのみを理由として役務提供拒否をすることは電気通信事業法第121条第1項に違反し、業務改善命令の対象となり得る
ということです。
利益の提供を1人1回に限るのは、問題なし
・ なお、こうした運用以外の手法(利益の提供を1人1回に限る等)により「転売ヤー」対策や「サービス利用意思を伴わない乗換え」対策を行うことを妨げるものではない
ということです。
割引を1回にするのは問題ないということのようですね。
となると、今後、1円スマホ、投げ売りスマホは、1度のみということもあり得るということでしょう。
現在も、店舗で1度のみという感じだと思いますが、携帯電話会社ごとで、1回のみとなることもあるのかもしれません。
Appleは、値引き規制の撤廃を求めた
また、会議では端末メーカーを中心に意見聴取が行われたということで、Appleの担当者は、2019年の法改正以降の端末値引き規制により、低中価格帯の端末が主流となり、革新的な高価格帯の端末に手が届きにくくなったとしています。
今後、最新モデルや技術にアクセスするのが遅れることを懸念しているということで、値引き規制の撤廃を求めたそうです。
大幅値引きには
販売代理店協会は、回線契約とセットの場合に限って2万円までと上限が設定されている現在の値引き規制を、回線契約とセットではない場合についても「上限が必要」としています。
「転売ヤー」対策として、2万円を超えて大幅に端末を値引く場合は「分割払いを必須とする」ことや「6カ月程度」携帯会社を乗り換えできない期間を設定することを提案したということです。
転売対策として、携帯会社の乗り換えができない期間を設定することについて、有識者からは賛同する意見が出たということです。
割引額を増やすというのはありだとしたら、その代わり、乗り換えできない期間を設定するというのはありそうですよね。
もしくは、分割払いを必須にするかですかね。
回線契約がない端末の値引きも、分割のみということもあるということなのか、というか、現状は、端末返却の場合が多いので、現実的には、そうなっていると言えるとは思いますが。